夫婦奴隷の淫靡な性生活
第一部 夫婦奴隷に落とされるまで...
パート2
夫婦奴隷の発端

 僕たち夫婦が惰性で続けていた倒錯の性生活が一変したのには、
二つの大きなきっかけがありました。一つは、僕の女装趣味が友人のSに見つけられてしまったこと。もう一つは、妻のY子が学生時代の僕たち共通の友人であるIと性的関係を続けていることを僕が知ってしまったこと。僕はSに弱みを握られた結果、彼の言いなりになってしまったのです。妻の浮気…というより妻のIへの性的隷従…は、マゾの僕としてはこれを認めるしかありませんでした。妻を犯され、調教され、そして奪われる屈辱が僕の被虐心をメラメラと焼いたのです。もちろん僕は、妻のIへの隷従が実態であったとしても所詮は浮気であって、妻の所有権はあくまで夫の僕にあると信じていました。その限りで妻の浮気は僕にとって淫靡な興奮剤となったのです。でもそのことが、僕たち夫婦の関係を大きく変えることになるとは!


旧友の性奴隷に落とされた僕

 ここで性奴隷というのは比喩的な表現です。相手から性的な悦びを身体で教えられ、もう相手から離れられなくなった状態を指しています。相手に与えてもらう快楽なしでは生きられない身体と心にされてしまった僕は、相手の言いなりです。そんな相手は僕にとってのご主人さま。僕はご主人さまに命令されれば、何でも従う従順な奴隷なのです。性奴隷……

ースカート姿を目撃されてー
 まずはじめに僕のことから書きましょう。結婚後30年くらい経った頃から、僕は妻の前でスカート姿で暮らすようになっていました。性行為もスカート姿で楽しんでいました。でも、スカート姿でいることの大きな楽しみの一つは、家の外でたくさんの男女が行き交う中を歩くことです。通りにパンプスの音がコツコツと響くのを聞きながら、人々の視線を気にしながらスカート姿で歩く歓び!...だから、妻の留守中などには、一人で町に出て歩き回ってスカートの解放感、無防備感を楽しんでいたのです。普通は誰にも見咎められないのに......

 ある日、札幌駅の北口地下駐車場の通路をスカート姿で歩いている時、Sと遭遇してしまったのでした。ちゃんとウィッグを被り、マスクもしていたから、誰にも分かるはずがないわ、とたかをくくっていたのです。ところが…僕が純子になりきって、一足ごとにコツコツと響くパンプスの音とその靴底がコンクリートを踏む硬い感触とを楽しみながら地下道を歩いていた時でした。向こうから男性が歩いて来たのは分かっていました。知らない人だと思って、つい顔を上げたら、本当に偶然だったのですが、その男性と目が合ってしまったのです。そしてすぐ、それがSだと知りました。二十数年来の付き合いだから…彼もすぐに気がついたようでした。僕は無視して通り過ぎようとしたのですが、後ろからSが追いかけてきて、横に並んで小さな声で「T?」と呼びかけたのです。僕はそれを黙殺して歩き続けました。彼はもう一度、小さな声で「T!」と言いました。僕は「ごめん」と言ってそのまま歩き続けました。彼はしばらくの間、僕と一緒に歩いていましたが、そのうち僕の前に回って、女装した僕のスカート姿を携帯で何枚も撮影して、そのまま去って行きました。僕の女装趣味がSにバレてしまった瞬間でした......

ー電話で呼び出されてー
 それから3日後に電話がありました、Sから。要件はわかっていました。市内のホテルにツインを取ったから、先に行ってこの前の格好で待ってろって彼は言いました。行けない、って言うと、奥さんや会社に告げ口してもいいのか?変態だと知られてもいいのか?と脅して来ました。妻は僕のスカート姿を知っているので、この脅しは無効だったのですが、心のどこかで同性のSにもスカート姿を見てもらいたいという欲望が蠢いていたことは事実です。会社に告げ口されたら、僕は今の地位ではいられないでしょう。だから彼の脅しは有効なのです。僕はその恐怖とSに屈従させられる隠微な歓びに心が震えました。彼は僕にとって特別な男性だったから......30数年ほど前に大学を卒業後、Sは東京で就職しました。でもお盆や正月休みなどに帰省する時は必ず会ってビールを飲んできました。10年ほど前に家の事情で札幌に戻って、僕と同じ業界の別会社に職を得ていました。二人だけの暑気払いや忘年会、あるいはアルコール抜きでの短時間の会話などでSは僕にとってもっとも信頼できる友人になっていました。わけあって今も独身のままのSに僕のスカート姿を見てもらいたい…

ー性奴隷を運命づけられてー
 Sが僕をどうしようというのか、その時にはわかりませんでした。脅迫?...金を出せと言うとは思えませんでした。僕が借金していること、彼は知っているはずだから。妻の体を要求してくる?...それならそれで、僕はSに服従するつもりでした。妻も大学時代から彼を知っていて、彼のことを嫌っているわけではなかったから。そんなことを考えながらホテルに出向きました。そしてはじめて知ったのでした。マッチョな体型のSに男色サドの気があるなんてこと…それも、女装の男を性奴隷にして思い切り辱めてやりたいという欲望に何十年来駆られていたこと…僕がその日、スカート姿でSにあった時、何を言われ何をされたかについては、この後で別途詳しく述べたいと思います。一言で言えば、その日、僕はSの性奴隷に落とされたのでした。でも、その前に…
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