三番目に立ち寄った駅には四方八方から見渡されるホームがありました...
田園地帯の真ん中にあるこの無人駅にはミニスカート姿の女の子が似合います...

ここは三番目に立ち寄った駅。ほんとに田んぼの中にポツンとある駅で、どこからでも見えてしまうプラットフォーム。それでいて、周りに人影は皆無。遠くに車らしいの音が聞こえる以外は、
空のどこかで鳴く鳥の声と田んぼを渡っていく風の音だけ...高い青空だけど雲が出ているおかげで直射日光はなく、ほんとに気持ちのいい天気...そして風に乱れるプリーツスカート...

階段を上がってホームに出ると、風は一段と強く吹き抜けて行きます。ホームの端にある階段からもう一方の端まではかなりあります。真ん中には待合室の小屋が...あの端まで歩きたいけど、
こんな目立つ所を歩いたら、きっとどこかで誰かが見ているわ...そう思ったけど、でも、思い直しました。見えたっていいじゃない?ふつうのスカート姿よ。少し短いプリーツスカートだけど、決して
異常な格好じゃないんだから、誰も不審に思うはずがないわ。三脚やカメラは見えるかもしれないけど、最近流行りの鉄子が撮影しているんだろう、程度に思われるくらいで済むはずよ。遠くから
見れば、スカート姿でウィッグを着けた純子は普通の女性に見えるはずだから...そんなふうに考え直して、純子は、ホームの端に向かって歩き始めました。行きは追い風...スカートがお尻に
押し付けられ、太腿の裏側に裾が触れるのを感じます。端まで辿り着いて振り返ったとき、カメラはとても遠くに見えました。ああ、こんなところまで来てしまった...でも、純子は、そこでしばし
周りの風景を見渡しました。どこにも不審な人影や動きはありません。のどかな田園風景が限りなく広がっています。風は向かい風になり、純子のからだにスカートをピタッと押しつけてきます。

こういう場所だから乱流はないので、スカートを捲り上げられる意地悪はなく、かえって風で乱れるスカートの裾が太腿の前に触れる感触がとても気持ちよかったの。そして純子は思いました。
戻りたくない...ここでこのまま、このスカート姿で田園風景の中で晒しものになっていたい...見るなら見て...怪しむなら怪しんで...捕まえるなら捕まえて...純子はここにいるわ。

この駅が一番開放感を感じた駅でした。待合室に入ることもありませんでした。田園風景がとても楽しくて、そこから自分を隔離しようとは思いも寄らなかったんです。もったいない、というか、
この贅沢をできるだけ長く楽しんでいたい...そんな気持ちでした。そして、不思議なことに、純子の心はここでは、とても健康・健全でした。変態的なことは全く思い浮かびませんでした。

風をさえぎるものは何もありませんでした。ホームを歩いていて心地よい風が吹き抜けて行く時、純子のスカートも楽しく乱れました。
大自然の中をプリーツミニスカート姿で歩く...皆さまにも、この時の純子が感じていたあの気持ちよさが少しでも伝わりますように...